企業を存続させるということ

少し遅くなってしまいましたが、盛和塾大阪にオブザーバー参加させて頂いた際の感想です。今回の講演は、100年以上続く大手老舗企業の経営者のお二人でした。それぞれ事業規模数百億〜1千億超規模くらいのサイズです。


参加者も会社経営者ばかりであり、独特の雰囲気、流儀がありました。ベイエリアのスタートアップのベンチャーが集まるようなラウンドテーブルや起業家トークセッションとは、圧倒的に異なるカルチャーと、一方なんらか共通した部分があるような、そんな不思議な感覚でした。

  • 100年間、企業が存続し続けることの偉大さ、その秘訣はなにか。一方、そもそも 100年間事業を継続する意義はなんなのか。年数の違いではなく、売上、経常利 益、社会へのインパクトや貢献度、顧客・従業員満足度など、比較にあたっては 様々な点での指標があるが、一点逆説的にあるとすれば、事業が継続困難するときには、必ず多くの犠牲を伴うという観点からすれば、事業の継続性には価値がある。
  • 事業理念、ビジョンの大切さ。如何にして企業のDNAを造っていくか。人間観や判断基準・行動基準をどこに置くのか。こうした普遍的な課題に関しては、ビ ジョナリーカンパニーで表現されているところの”時計を作る”という概念において、ビジョン、ミッションの大切さといった表現の違いはあれど、共通の概念は 洋の東西を問わず共通している点がある。
  • 形あるべきものは全て今在る形を存続させることはできず無になっていくが、思いや考え方などが世代を超えて継承されていく。最後には、事業とはなにか、人はなんのために生きるのかという、考えれば考えるほど深遠なテーマになってくるが、つまるところ、人は誰しも終わりがあり、だからこそこの一瞬一瞬を 大切に、家族や友人を大切にし、私欲におぼれず社会のために働き、日々を最大限充実させ、精一杯生き、また楽しむことが重要である。